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中山美穂さん 死の5日前…ファンに伝えていた「夢」

歌手で女優の中山美穂さんが6日、東京・渋谷区の自宅浴槽内で亡くなっていたことが分かった。54歳だった。1985年にデビューし、歌手や女優として活躍。「ミポリン」の愛称で親しまれた。特に歌手としてのこだわりは強く、直近のコンサートでは「生涯歌っていきたい」とファンに伝えていたという――。


中山さんはこの日、大阪で開催予定だった「Miho Nakayama Christmas Concert 2024 in Billboard Live」に出演するため、午前9時ごろに仕事関係者と品川駅で待ち合わせていたという。

しかし、約束の時間になっても現れず、不審に思った関係者が自宅のカギを持っている知人に連絡して合流。中山さんが住む渋谷区の自宅を訪れたところ、浴槽内で座った状態で倒れているのを発見。浴槽はお湯がはられたままだった。


直後の午後0時8分ごろ、関係者が119番通報と110番通報。その後、駆けつけた医師によりその場で死亡が確認された。「病死」の可能性が高いという。一部報道では急激な温度変化によって血圧が大きく変動し、体に悪影響をもたらす「ヒートショック」を指摘する声も上がっている。

中山さんは1985年にテレビドラマ「毎度おさわがせします」に出演し、デビュー。同年「『C』」で歌手デビューすると、「ツイてるねノッてるね」「WAKUWAKUさせて」などの曲で人気となり、「ミポリン」の愛称で親しまれた。


92年にはロックバンドWANDSと共演したシングル「世界中の誰よりきっと」が180万枚を超える大ヒットを記録し、94年のバラード「ただ泣きたくなるの」もミリオンセラー。映画「Love Letter」「ビー・バップ・ハイスクール」「サヨナライツカ」やドラマ「ママはアイドル!」など女優としても活躍した。レコード会社関係者がこう振り返る。

「15歳で歌手・女優としてデビューしてから、仕事には一切手を抜かず最前線で頑張ってきました。特に歌には前向きだった。今年は久しぶりの全国ツアーもやっていましたね。とにかく納得するまで歌と向き合う。楽曲『あなたになら…』『Dear My Friends』の作詞にも取り組んでいました」


直近ではクリスマスコンサートを1日に横浜で開催。6日に大阪、10日に再び横浜、15日に東京でそれぞれ開催予定だった。図らずも1日の公演が最後のステージになった。生前親交のあった音楽関係者の話。

「中山さんは1日の公演でキレイな衣装を着ていました。会場はダイニングテーブルを並べたディナーショー形式。『世界中――』などヒット曲を熱唱しました。ステージ上では『生涯歌っていきたい』といった趣旨のことも語っていた。歌手としてステージ上で魅せることにこだわり、ウオーキングのトレーニングに励んでいました」

ファンサービスにも熱心だった。自身のグッズ購入者に対して特典として来年1月、テレビ電話でトークする企画も控えていた。

特に来年はデビュー40周年のアニバーサリーイヤーを迎えるだけに、本人は意気込んでいたという。

「40周年のために全国で30か所くらいのコンサートツアーの予定も計画していたようですし、アルバムを制作する計画もあったそうです。春にはドラマ出演の話もあった。仕事に前向きでした」(別の音楽関係者)

デビュー直後から、アイドルとして第一線で活躍していた中山さん。当時を知る芸能関係者は「80年代のころのアイドルは、今では考えられないような殺人的なスケジュールでした。寝るのは移動しているときだけのような感じでしたが、それでも美穂さんは、1回ダウンしたことがあるかどうかというくらい、体が丈夫なイメージでした。年齢を重ねたとはいえ、それほど弱くなったという印象もないし、持病があるとも聞いていなかったのですが…」と、その早すぎる死を悼んだ。

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